私利私欲を追求する資本主義の豚

合法的に儲かればなんでもいいと思ってる欲豚サラリーマンです.家畜と社畜の二足のわらじ履いてます

投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識

評価4 ★★★★☆

具体的な投資手法が書かれているわけではないのですが、投資に対する取り組み方、考え方について非常に同意できる内容でした。このような投資哲学を元に、自分で考えながら実践することが本当は重要なんですよね。

投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識

投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識

 

 

メモ

一次的思考は単純で底が浅く、誰にでもできること(つまり、優位に立とうとする場合に役に立たないこと)である。一次的思考をする者がみな求めるのは、「この企業の見通しは良好だから、株価は上がる」といった将来に関する見解である。
一方、二次的思考は奥が深く、複雑で入り組んでいる。2次的思考をするには、以下のように非常に多くのことを頭に入れなければならない。
●今後、どのような範囲の出来事が起こりうるか?
●その中で、実際に起きると思うのはどれか?
●コンセンサスの予想はどれぐらいか?
●自分の予想はコンセンサスとどう違うのか
●その資産の現在の価格は、コンセンサスあるいは自分が考える先行き見通しに見合っているか?
●価格に織り込まれているコンセンサスの心理は強気すぎたり、弱気すぎたりしないか?
●コンセンサスあるいは自分の予想が的中した場合、その資産の価格はどうなるか?
 
リスクに対する姿勢の振り子の振動は、すべての振り子の中でも特に影響力が強いものだ。私は最近、投資における主要リスクを、「損失を出すリスク」と「機会を逸失するリスク」の二つに集約した。このうちどちらかをほぼ排除することは可能だが、両方をなくすことはできない。理想的な世界では、投資家はこの二つのバランスをとるだろう。だが時期によって、振り子が軌道の一端に達する、つまり、どちらかが支配的になる状況が生じるのだ。
 
投資家の行動を左右する5番目の心理的要因は嫉妬だ。人々を「もっともっと」と駆り立て続ける強欲の負の力は、他人と自分を比べることによって、さらに強大になる。これはいわゆる「人間の性」の中でも特に有害なものだ。
周りから隔絶された状態では自分の持ち分にすっかり満足していた人も、他人がもっと多く持っていることを知るとみじめな気持ちになる。投資の世界にいる者の大半は、他人が自分より儲けているのを見て、じっとしてはいられなくなるのだ。
 
6番目の心理的要因はうぬぼれである。以下のような状況において、客観性と冷徹さを保つことはきわめて難しいと言える。
●投資パフォーマンスは短気で評価され、比較される
●相場が良い時期には(そして、相場は良い時期の方が長い)、まちがった(無分別ですらある)判断に基づいて追加的なリスクをとった者が、最も高いリターンをあげる。
●リターンが高ければ、それだけうぬぼれも強くなる。物事が順調に行っている時に、自分は切れ者という気分を味わい、周りもそう認めてくれるのは楽しいものだ。
 
私は、①マクロ経済が将来どうなるのか知ることは難しい、②未来に関するすぐれた知見を持ち、それを継続的に投資する際の強みにできる者はほとんどいない、ということを強く確信している。ただし、例外的な点として、二つ挙げたい。
●より狭い範囲のことに特化するなら、知見を強みとして発揮できる可能性は高まる。熱心に研究し、スキルを駆使すれば、個別の企業や証券について、隣の人よりもつねに多くを知ることはできる。だが、市場や経済について同じようにできるかというと、その公算ははるかに小さい。だから私は、「知りうることを知るよう心がけなさい」と呼びかけている
●一つの例外として忠告したい。投資家は今現在、サイクルや振り子のどこの位置にいるのかを見出す努力をすべきだ。そうすれば、将来の動きが予測できるわけではないが、起こりそうな事態に備える手助けにはなる。
 
周りを見渡して、自問するがよい。投資家は楽観的か、悲観的か。メディアに登場するコメンテーターは、果敢に攻めろと言っているか、買うなと言っているか。新手の投資商品はすんなり受け入れられたか、あっというまに見向きもされなくなったか。新株発行やファンドの新設は金儲けのチャンスと思われているか、それとも落とし穴の恐れありと見られているか。資金の調達はすこぶる容易か、あるいは不可能に近いか。PERは歴史的に見て高いか低いか、イールド・スプレッドは小幅か大幅か。これらすべてが重要な疑問点であり、その答えはどれも未来を予測しなくても導き出せる。将来について推測しなくても、現状に目を凝らせば、卓越した投資判断を下すことも可能なのだ。
 
今、サイクルのどの位置に立っているのかがつきとめられれば、次に何が起きるか正確にわかると言っているのではない。しかし、現状を理解すれば、将来の出来事とそれについて何をすべきかという点に関する貴重な洞察が得られる。我々にできるのは、せいぜいその程度のことだ。